ポスター発表

P-1

代謝機能障害を伴う脂肪性肝疾患モデルマウスに蓄積した脂肪滴の分光分析Spectroscopic analysis of lipid droplets accumulated in the liver of a mouse model of metabolic dysfunction-associated steatohepatitis

安丸 和樹 1, 髙階 剛 1, ⻑⾕ 栄治 2, 清⽔ 真裕⼦ 3, 安井 武史 2, 常⼭ 幸⼀ 2,3, 南川 丈夫 2
Kazuki Yasumaru 1, Tsuyoshi Takashina 1, Mayuko Shimizu 3, Eiji Hase 2, Takeshi Yasui 2, Koichi Tsuneyama 2,3, Takeo Minamikawa 2

1 徳島⼤院創成, 2 徳島⼤pLED, 3 徳島⼤院医⻭薬病理
1 Grad. Sch. Sci. & Tech. for Innov., Tokushima Univ., 2 pLED, Tokushima Univ., 3 Grad. Sch. Med. Sci. Tokushima Univ.

<要項> 代謝機能障害に伴う脂肪性肝疾患(MASLD)は、世界⼈⼝の約25%が罹患しており、医学的な関⼼が⾼まっている。MASLDは、線維症、肝硬変、肝細胞がん、末期肝疾患など、より重篤な病態である代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)に進⾏する。MASLDの主な症状は過剰な脂質の蓄積である。そこで本研究では、蓄積脂質の各種分光特性を明らかにすることで、MASLDを特徴づけられることを明らかにした。

P-2

代謝性機能障害に伴う脂肪性肝疾患(MASLD)診断に向けたラマン分光法を⽤いた脂肪滴の分⼦解析Molecular Analysis of Intracellular Lipid Droplets by Using Raman Spectroscopy for metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease (MASLD)

髙階 剛 1, 忠政 ⾶⼈ 1, 佐藤 克也 2, 安井 武史 1,3, 南川 丈夫 1,3
Tsuyoshi Takashina 1, Hayata Tadamasa 1, katsuya Sato 2, Takeshi Yasui 3, Takeo Minamikawa 3

1 徳島⼤学創成科学研究科, 2 徳島⼤学社会産業理⼯学部研究部, 3 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所
1 Grad. Sch. Sci. & Tech. for Innov., Tokushima Univ., 2 Grad. Sch. of Technol., Ind. and Social Sci., Tokushima Univ., 3 Inst. of Post-LED Photon., Tokushima Univ.

<要旨> 代謝機能障害に伴う脂肪性肝疾患(MASLD)は、脂質代謝異常によって引き起こされる疾患の1つである。そこで、ラマン分光法を⽤いて、 様々な脂肪酸を取り込んだ後の細胞内の脂質を分⼦解析することで、脂質が蓄積する分⼦メカニズムについて予備的な検討を⾏った。その結果、不飽和度と導⼊脂肪酸との間に相関関係があること、また細胞内で⽣成される脂質の寄与が明らかになった。

P-3

SHG偏光顕微鏡を⽤いたヒト代謝性機能障害に伴う脂肪性肝疾患における超早期肝線維化の定量的評価Quantitative Evaluation of Ultra-Early-Stage Liver Fibrosis in Human Metabolic Dysfunction-Associated Steatotic Liver Disease using Second-Harmonic Generation Polarization Microscopy

⽟⽊ 智⼤ 1, ⻑⾕ 栄治 2, 清⽔ 真祐⼦ 3, 森本 友樹 3, 鈴⽊ 昭浩 2, 安井 武史 2, 中村 聡⼦ 4, 筒井 朱美 4, ⾼⼝ 浩⼀ 4, 常⼭ 幸⼀ 2,3, 南川 丈夫 2
Tomohiro Tamaki 1, Eiji Hase 2, Mayuko Shimizu 3, Yuki Morimoto 3, Akihiro Suzuki 2, Takeshi Yasui 2, Satoko Nakamura 4, Akemi Tsutsui 4, Koichi Takaguchi 4, Koichi Tsuneyama 2,3, Takeo Minamikawa 2

1 徳島⼤院創成, 2 徳島⼤pLED, 3 徳島⼤院医⻭薬病理, 4 ⾹川県⽴中央病院
1 Grad. Sch. of Sci. & Technol. for Innov., Tokushima Univ., 2 pLED, Tokushima Univ., 3 Grad. Sch. of Med. Sci., Tokushima Univ., 4 Kagawa Pref. Central Hosp.

<要旨> 代謝性機能障害に伴う脂肪性肝疾患(MASLD)は、慢性的な肝線維化を伴う疾患である。先⾏研究ではSHG顕微鏡により、超早期の肝線維化を含むMASLD患者の肝線維化を評価することが可能で、より詳細に超早期段階のMASLDをステージングできる可能性が⽰された。本研究では、SHG光強度が⼊射レーザーの偏光⽅向とコラーゲン配向⽅向の関係に⼤きく依存するという特徴に着⽬し、SHG偏光顕微鏡を⽤いて、肝線維化のコラーゲン配向から、より詳細な超早期段階のMASLDのステージングを⽬的とした。

P-4

代謝機能障害に伴う脂肪性肝疾患診断に向けたマルチモーダル分光イメージング法の開発Development of multimodal spectroscopic imaging method for diagnosing metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease

⾦澤 正希 1, 安丸 和樹 2, ⻑⾕ 栄治 3, 清⽔ 真祐⼦ 4, 常⼭ 幸⼀ 4, 安井 武史 3, 南川 丈夫 3
Masaki Kanazawa 1, Kazuki Yasumaru 2, Eiji Hase 3, Mayuko Shimizu 4, Koichi Tsuneyama 4, Takeshi Yasui 3, Takeo Minamikawa 3

1 徳島⼤理⼯, 2 徳島⼤院創成, 3 徳島⼤ pLED, 4 徳島⼤医⻭薬病理
1 Fac. of Sci. & Technol. Tokushima Univ., 2 Grad. Sch. of Sci. & Tech. for Innov., Tokushima Univ., 3 pLED, Tokushima Univ., 4 Grad. Sch. of Med. Sci., Tokushima Univ.

<要旨> 我々はこれまで、MASHモデルマウス肝組織に対して、ラマン顕微鏡を⽤いて蓄積脂質の分⼦物性、SHG顕微鏡を⽤いて線維化、偏光顕微鏡を⽤いて脂肪滴の結晶構造の可視化を実現し、代謝機能障害に伴う脂肪性肝疾患(MASLD)の病理解明を⽬指す研究を実施してきた。本研究では、 試料にDAPI染⾊を施し、従来の観察法に加えて蛍光観測を⾏うことで、MASH肝組織内の肝細胞や炎症細胞の核を可視化に成功した。そして、ラマン、SHG、偏光、蛍光の同⼀視野観察を実現し、MASH肝組織のマルチモーダル分光イメージング法を確⽴した。

P-5

⽣体組織の⾼感度リモートプラズモニックラマンイメージングHighly sensitive remote plasmonic Raman imaging of biological tissues.

塩⽥ 晃⼤ 1, 井上 創太 1, 清⽔ 真祐⼦ 2, 常⼭ 幸⼀ 2, 安井 武史 3, 南川 丈夫 3
A.Shiota 1, S.Inoue 1, M.Shimizu 2, K.Tsuneyama 2, T.Yasui 3, T.Minamikawa 3

徳島⼤院創成 1, 徳島⼤医⻭薬病理 2, 徳島⼤pLED 3
Grad. Sch. of Sci. & Technol. for Innov., Tokushima Univ. 1, Grad. Sch. of Med. Sci., Tokushima Univ. 2, pLED, Tokushima Univ. 3

<要旨> ラマン散乱分光法は、低侵襲な⽣体測定法として研究されているが、得られるラマン散乱光の光信号強度が弱く、検出が困難であるといった問題点が存在する。この問題点の解決のために光信号強度を増強する光増強法が提案されている。我々はこの光増強法の新たな⽅法論としてリモートプラズモニック増強ラマン分光法(RPERS)を提案してきた。本研究では、RPERSの実⽤化に向けRPERSを利⽤した⽣体組織イメージングについて検証を⾏った。

P-6

ブリルアン散乱顕微鏡を⽤いた代謝機能障害に伴う脂肪性肝疾患における蓄積脂質の分⼦物性解析Analysis of accumulated lipid molecular properties in metabolic dysfunction-associated steatohepatitis by use of Brillouin scattering microscopy

⼤久保 直哉 1, ⻑⾕ 栄治 2, 安丸 和樹 1, 時実 悠 2, 清⽔ 真祐⼦ 3, 常⼭ 幸⼀ 3, 南川 丈夫 2, 安井 武史 2
Naoya Okubo 1, Eiji Hase 2, Kazuki Ysumaru 1, Yu Tokizane 2, Mayuko Shimizu 3, Koichi Tsuneyama 3, Takeo Minamikawa 2, Takeshi Yasui 2

1 徳島⼤院創成, 2 徳島⼤pLED, 3 徳島⼤医⻭薬病理
1 Grad. Sch. of Sci. & Technol. for Innov., Tokushima Univ., 2 pLED, Tokushima Univ., 3 Grad. Sch. of Med. Sci. Tokushima Univ.

<要旨> 我々はこれまでに、ラマン散乱顕微鏡を⽤いて蓄積脂質の化学的特性の観点から代謝機能障害に伴う脂肪性肝疾患(metabolic syndrome of steatohepatitis:MASLD)の病理解明を⽬指す研究を実施してきた。本研究では、蓄積脂質におけるよりマクロなスケールの情報を得るため、対象の⼒学的特性の情報を抽出可能なブリルアン散乱顕微鏡を肝組織中の脂肪滴のイメージングに適⽤することで、肝組織に蓄積した脂肪滴の結晶度による物性の違いを定量的に評価することに成功した。

P-7

Fusarium属菌のDeoxynivalenol産⽣およびTRI遺伝⼦の発現に及ぼす光照射の影響Effects of light irradiation on deoxynivalenol production and TRI genes expression in Fusarium sp.

⽥中 彩⽔ 1, ⽥端 厚之 2, ⽩井 昭博 2

1 徳島⼤院・創成科学・⽣資産, 2 徳島⼤院・社産理⼯・⽣資産

<要項> 本報告ではUV-Aと紫⾊光を⽤い、Fusarium graminearumのDeoxynivalenol(DON)産⽣量に対する影響を光波⻑と照度について検討した。また、光照射によるDON産⽣関連遺伝⼦(TRI遺伝⼦)発現量の変動を調べた。

P-8

⾼分⼦被膜銀ナノ粒⼦を⽤いたプラズモン増強蛍光イムノセンサーPlasmon-enhanced fluorescence immunosensor using polymer-coated silver nanoparticles

沖⾒ 奈保⼦ 1, ⼩松 由枝 3, 南條 俊⽂ 3, 上杉 充弘 3, 加藤 遼 2, ⽥中 拓男 2, 北脇 ⽂久 3, ⽮野 隆章 2
Nahoko Okimi 1, Yoshie Komatsu 3, Toshifumi Nanjyo 3, Mitsuhiro Uesugi 3, Ryo Kato 2, Takuo Tanaka 2, Fumihisa Kitawaki 3, and Taka-aki Yano 2

1 徳島⼤学理⼯, 2 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所, 3 PHC株式会社
1 Fac. of Sci. & Technol., Tokushima Univ., 2 Inst. of Post-LED Photon., Tokushima Univ., 3 PHC Corp.

<要旨> 本研究では、銀ナノ粒⼦を簡便かつ安定的に⾼分⼦被膜する⼿法を開発し、プラズモン増強蛍光イムノセンサーへの応⽤を実現した。⾼分⼦被膜によって銀表⾯での蛍光消光効果を抑制しつつ、⾼い蛍光増強効果を得た。⾎液中の炎症マーカーをpMオーダーで検出することに成功した。

P-9

405-nm LED照射とg-C3N4ナノシートによる果実鮮度保持効果Fruit Freshness-Keeping Effect due to 405-nm LED Irradiation and g-C3N4 Nanosheets

川上 烈⽣ 1, 市村 篤識 1, ⽩井 昭博 2, 宮脇 克⾏ 2, ⽴⽊ 弥⽣ 3, 吉⽥ 雅彦 3, 福光 秀之 3
Retsuo Kawakami 1, Atsunori Ichimura 1, Akihiro Shirai 1,2, Katsuyuki Miyawaki 1, Yayoi Tastuki 3, Masahiko Yoshida 3, Hideyuki Fukumitsu 3

1 徳島⼤学理⼯学部, 2 徳島⼤学⽣物資源産業学部, 3 株式会社タカトリ
1 Department of Science and Engineering, Tokushima University, 2 Department of Bioscience and Bioindustry, Tokushima University, 3 Takatori Corporation

<要旨> 405-nm LED照射による除菌効果とg-C3N4ナノシートによる光触媒分解効果により、保存容器内エチレンガス濃度や保存前後のバナナ表⽪⾊変化率を減少させた。これらの減少は、405-nm LEDを果実に照射させない場合(除菌効果なし)と同じであった。この⽐較結果は、除菌⼒を有する405-nm LEDを照射しても、果実ダメージを与えることなく、⾼い鮮度保持⼒を有することを⽰す。

P-10

⻘⾊LED補光栽培がインジゴ⽣成に及ぼす効果Effect of blue LED supplemental light cultivation on indigo production Polygonum tinctorium.

中井 綾 1, 瀬部 昌秀 2, 宮脇 克⾏1,3
Aya Nakai1, Masahide Sebe 2, Katsuyuki Miyawaki 1,3

1 徳島⼤学⼤学院社会産業理⼯学研究部, 2 ⼀般財団法⼈ジャパンブルー上板, 3 徳島⼤学バイオイノベーション研究所
1 Graduate School of Technology, Industrial and Social Sciences, Tokushima University, 2 General Incorporated Foundation Japan Blue Kamiita, 3 Bio-Innovation Research Center, Tokushima University

<要旨> 我々は、LEDを利⽤した⾼品質な作物の⽣産技術を開発するために、徳島県産のタデアイを対象に、光環境の違いが⽣育や⼆次代謝物質の蓄積に及ぼす影響を解析している。今回は、タデアイにおけるインジゴ含量とインジルビン含量の増加を⽬的とした栽培条件の検討を⾏った。その結果、⻘⾊LEDの補光によりインジゴ及びインジルビンの両⽅の収量が増加することがわかった。

P-11

深紫外線LEDによる⽔の殺菌Water Sterilization Using UV-LEDs

富⼭ 咲永, 狩野 愛美, ⼩⻄ 智也, 釜野 勝, ⾹⻄ 貴典, 藤原 健志, 鄭 涛
S.Tomiyama1, M.Karino, T.Konishi, M.Kmano, T.Kohzai, T.Fujihara, T.Zheng

阿南⼯業⾼等専⾨学校
NIT, Anan College

<要旨> 深紫外線殺菌による⽔の殺菌は安全安⼼な⽔を世界中に提供できる技術として、今後普及していくことが期待されている。本研究では波⻑280nmのUV-LEDモジュールを⽤い、⼤腸菌の⼊った⽔を⽤いたLED照射殺菌実験を⾏った。⽔の流量による殺菌効果への影響について検討を⾏い、殺菌操作の効率化を図る事を⽬的とする。

P-12

マイクロ光コム駆動型テラヘルツ通信における多値変調⽅式の評価Evaluation of Multilevel Modulation Schemes in Microcomb-Driven Terahertz Communication

菊原 拓海 1, 牧本 宣広 2, 時実 悠 3, 久世 直也 3, 松村 雄⼤ 1, 岸川 博紀 3, 菅野 敦史 4, 久武 信太郎 5, 岡村 康弘 6, 安井 武史 3
T.Kikuhara 1, N.Makimoto 2, Y.Tokizane 3, N.Kuse 3, Y.Matsumura 1, H.Kishikawa 3, A.Kanno 4, S.Hisatake 5, Y.Okamura 6 and T.Yasui 31

1 徳島⼤院創成, 2 徳島県⼯技センター, 3 徳島⼤pLED, 4 名⼯⼤, 5 岐⾩⼤, 6 ⼭梨⼤
1 Grad. Sch. Sci. Tech. Innov. Tokushima Univ., 2 Tokushima Pref. Ind. Tech. Center, 3 pLED, Tokushima Univ., 4 Nagoya Inst. Tech, 5 Gifu Univ., 6 Yamanashi Univ.

<要旨> THz波は、6Gにおける超⾼速・⼤容量の実現のために、低位相ノイズ化が重要視される。そこで、近⾚外光ビート信号の光/THz変換を⽤いることにより、低位相ノイズのTHz波の発⽣が可能である。さらに、マイクロ光コムの内部光ビートを⽤いることにより、良好な低位相ノイズ特性が得られ、THz通信で有望な⼿法である。本研究ではBPSK,QPSK,16QAMの変調⽅式によりマイクロ光コムを⽤いたTHz無線通信を⾏い、通信特性を評価する。

P-13

THzコム周波数逓倍機能を⽤いた屈折率センシング光コムの感度増⼤Use of frequency multiplication capability in THz comb to enhance the sensitivity of refractive-index-sensing optical combs

檜垣 将之 1, 宮村 祥吾 1, ⽥上 周路 2, 時実 悠 3, ⻑⾕ 栄治 3, 南川 丈夫 3, 安井 武史 3
M.Higaki 1, S.Miyamura 1, S.Taue 2, Y.Tokizane 3, E.Hase 3, T.Minamikawa 3, and T.Yasui 3

1 徳島⼤学創成科学研究科, 2 ⾼知⼯科⼤学, 3 徳島⼤学pLED
1 Grad. Sch. Sci. Tech. Innov. Sci. Tokushima Univ., 2 Kochi University of Technology., 3 pLED, Tokushima Univ.

<要旨> 屈折率センシング光コムは屈折率(RI)変化を電気(RF)周波数として計測することにより、⾼精度計測を可能としている。従来の屈折率変化による周波数変化は数⼗Hz程度と微⼩なものであった。本研究ではTHzコムとCW-THz波のビート信号を計測することにより周波数変化を数百kHz程度に逓倍し、 屈折率センシングの⾼感度化を実証する。

P-14

次世代移動通信に向けたOOK信号伝送によるアイパターンの評価

松村 雄⼤ 1, ⻑⾕ 栄治 1, 時実 悠 1, 久世 直也 1,南川 丈夫 1, 藤⽅ 潤⼀ 1, 岸川 博紀 1, 原⼝ 雅宣 1, 岡村 康弘 1, 梶 貴博 2, ⼤友 明 2, 菅野 敦史 2, 久武 信太郎 3, 安井 武史 1

1 徳島⼤学, 2 情報通信機構, 3 岐⾩⼤学

<要旨> オール光型THz検出は、既存のエレクトロニクスの上限周波数を超える可能性があるため、次世代無線通信にとって重要な技術である。THz波から光キャリアへのキャリア変換を光技術で実現できれば、既存の光通信プラットフォームをそのまま利⽤できる。我々は、2波⻑近⾚外光キャリアと電気光学ポリマーを⽤いて、OOK(on-off-keying)信号伝送によるアイパターンの評価を⾏う。

P-15

補助光を⽤いた微⼩光共振器内熱制御によるソリトンマイクロ光コムの⻑期安定化Long-term stabilization of soliton micro-cavity optical comb by thermal control of micro- optical resonator using auxiliary light

⼭地 広⼤ 1, ⻄本 健司 1, 時実 悠 2, 久世 直也 2, 安井 武史 2
Kodai Yamaji 1, Kenji Nishimoto 1, Yu Tokizane 2, Naoya Kuse 2, Takeshi Yasui 2

1 徳島⼤院創成, 2 徳島⼤pLED
1 Grad. Sch. Sci. Tech. Innov. Sci. Tokushima Univ., 2 pLED, Tokushima Univ.

<要旨> 我々はこれまでに、次世代の光周波数コムとして注⽬されている微⼩光共振器型光コム(マイクロ光コム)に関する研究を⾏ってきた。マイクロ光コムは、これまでの光コムと⽐較して⼩型・簡素化・低価格といった利点を有する。しかし、微⼩光共振器は超⼩型であるため、共振器内の熱変動に⾮常に敏感であり、ソリトンコムの⻑期安定化は困難である。本研究では、微⼩リング型光共振器内の熱変動を補助光により制御し、ソリトンコムの⻑期安定化を試みた。

P-16

トポロジカルフォトニック結晶構造を⽤いたTHz波Mux/DeMux動作の検討THz Wave Mux/DeMux Operation using Bearded Type Topological Photonic Crystal Waveguide Structure.

畠 廉真 1, 藤⽅ 潤⼀ 2

1 徳島⼤学⼤学院創成科学研究科, 2 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所
1 Grad. Sch. of Sci. & Technol., Tokushima Univ., 2 Inst. of Post-LED Photon., Tokushima Univ.

<要旨> テラヘルツ(THz)波無線通信技術は、6G通信の伝送容量を増⼤させるために開発されている[1]。テラヘルツ波送受信機における集積導波路の実現は不可⽋であるが、テラヘルツ波導波路における曲げ損失も重要である。本研究では、バレーフォトニック結晶(VPC)構造に基づくTHz導波路について検討した。我々は、鋭い屈曲を持つTHz導波路と、Bearded型VPC導波路の斜め矩形共振器をベースとしたMux/DeMuxフィルタを数値的に調べた。

P-17

光及びTHz周波数(波⻑)帯で機能するナノフォトニクス偏光コンバータNanophotonic Polarization Converter for Optical and THz Wireless Communications

⽇下 智貴 1, 藤⽅ 潤⼀ 2

1 徳島⼤学⼤学院創成科学研究科, 2 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所
1 Grad. Sch. of Sci. & Technol., Tokushima Univ., 2 Inst. of Post-LED Photon., Tokushima Univ.

<要旨> 本研究では、光及びTHzの周波数(波⻑)領域で⾼い透過率と広い帯域幅を備えた偏光コンバータであるメタマテリアルベースのナノフォトニクスデバイスをFDTD法を⽤いて数値解析を⾏った。まず、提案した偏光コンバータの光波⻑帯域における透過特性を調べたところ、垂直⼊射の直線偏光の偏光⾓が45°の場合、透過光は左円偏光となることがわかった。更に、THz帯においても同様の結果が得られ、⾼性能な偏光コンバータを実現した。

P-18

⾦属ナノ周期構造を搭載した光伝導アンテナの設計及び作製Design and Fabrication of Photoconductive Antenna with Metallic Nano Periodic Structure

永⼭ 寛太 1, 桑島 史欣 4, ⾕ 正彦 3, 守安 毅 3, 岡本 敏弘 1, ⼭⼝ 堅三 2, 直井 美貴 1,2, ⾼島 祐介 1, 原⼝ 雅宣 1,2
Kanta Nagayama 1, Fumiyoshi kuwashima 4, Masahiko Tani 3, Takeshi Moriyasu 3, Toshihiro Okamoto 1, Kenzo Yamaguchi 2, Yoshiki Naoi 1,2, Yusuke Takashima 1, Masanobu Haraguchi 1,2

徳島⼤学⼤学院 1, 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所 2, 福井⼤学 3, 福井⼯業⼤学 4
Tokushima Univ. 1, Institute of Post-LED photonics 2, Fukui Univ. 3, Fukui Institute of technology 4

<要旨> フォトコンダクティブアンテナ(PA)の励起光として連続発振マルチモードレーザーダイオード(CW-MLD)を⽤いることが提案されているが、帯域が狭く、出⼒も低い。そこで、PAのTHz波の発⽣効率をよくするために、有限差分時間領域法(FDTD法)を⽤いて電極間にくし型構造を配置し、光閉じ込め効果により、基板表⾯の光⽣成キャリアが増幅されることを、くし形電極を配置した場合と、くし形電極を配置していない場合で⽐較により求めた。

P-19

テラヘルツ帯ビームステアリングに向けたアクティブSRRメタマテリアルの基礎検討Basic Study of Active SRR Metamaterials for Terahertz Beam Steering

東野 直⼈ 1, 原⼝ 雅宣 2, 岡本 敏弘 2
Naoto Higashino 1, Masanobu Haraguchi 2, Toshihiro Okamoto 2

徳島⼤学⼤学院 1, 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所 2
Graduate school of Tokushima Univ. 1, Institute of Post-LED photonics, Tokushima Univ. 2

<要旨> 近年、電波と光の境界領域であるテラヘルツ(THz)波が次世代通信(6G,7G)やセンシング等の分野で注⽬されており、THz波の伝搬制御技術に対する需要も⾼まっている。本研究ではSRRメタマテリアルによる位相制御と屈折率異⽅性を有する液晶を組み合わせることで、THz波のビームステアリングを実現することを⽬的として、THz帯で動作可能なSRRメタマテリアルの設計およびSRRメタマテリアルの光学特性が液晶の屈折率変化に対して応答することを確認した。

P-20

Naphthalene-fused Imidazo[1,2-a]pyridinium Salts Showing Green Emission with High Quantum Yields and Large Stokes Shift

Sota Abe 1, Atsushi Tabata 2, Yukihiro Arakawa 1, Keiji Minagawa 1, Fumitoshi Yagishita 1,3

1 Department of Applied Chemistry, Tokushima University, 2 Department of Bioscience and Bioindustry, Tokushima University, 3 Institute of Post-LED Photonics, Tokushima University

<Abstract> We have synthesized naphthalene-fused imidazo[1,2-a]pyridinium salts exhibiting green fluorescence emission with large Stokes shift in solutions. These salts were found to have high photoluminescence quantum yields and to work as mitochondrial imaging agents.

P-21

Blue Luminescent Boron complexes based on N,N-type Bidentate Imidazo[1,2- a]pyridine Ligands

Itsuki Ogawa 1, Atsushi Tabata 2, Yukihiro Arakawa 1, Keiji Minagawa 1, and Fumitoshi Yagishita 1,3

1 Department of Applied Chemistry, Tokushima University, 2 Department of Bioscience and Bioindustry, Tokushima University, 3 Institute of Post-LED Photonics, Tokushima University

<Abstract> We have synthesized boron complexes based on N,N-type bidentate imidazo[1,2- a]pyridine ligands. These boron complexes were found to work not only as blue emitters but also as mitochondrial-targeted heavy-atom-free photosensitizers for photodynamic therapy.

P-22

Er3+添加NaYF4ナノ蛍光体の結晶相と発光特性Crystal phase and luminescence properties of Er3+-doped NaYF4 nanophosphor

宮﨑 陸⽃, 東 友理⼦, ⾹⻄ 貴典, 藤原 健志, 鄭 涛, 釜野 勝, ⼩⻄ 智也
R.Miyazaki, Y.Azuma, T.Kozai, T.Fujiwara, T.Zheng, M.Kamano, T.Konishi

阿南⼯業⾼等専⾨学校
NIT, Anan College

<要旨> Er3+添加NaYF4(NaYF4:Er3+)ナノ蛍光体は、蛍光バイオイメージングやセキュリティ⽤途への応⽤が期待される。また、NaYF4:Er3+ナノ蛍光体は、熱処理温度によって発光特性が変化することが報告されている。本研究では、ビルドアップ法によりNaYF4:Er3+ナノ蛍光体を合成し、さまざまな温度で焼成した。その結果、NaYF4:Er3+ナノ蛍光体の粒⼦形状は、焼成温度の上昇とともに変化しないことが確認できた。また、β相の粒⼦は球状で得られ、β相の⽣成に伴い発光強度が増加することがわかった。

P-23

LaOBr:Er3+ナノ蛍光体のアップコンバージョン発光に及ぼすLi+の添加効果Effects of doped Li ions on up conversion em ission intensity o f Er 3+ doped LaOBr

後藤 祐美 1, 釜野 勝 1, 鄭 涛 1, ⾹⻄ 貴典 1, 藤原 健志 1, 上原 信知 2, ⼩⻄ 智也 1
Y.Goto 1, M.Kamano 1, T.Zheng 1, T.Kozai 1, T.Fujihara 1 and N.Uehara 2, T.Konishi 1

1 阿南⼯業⾼等専⾨学校, 2 国⽴⾼等専⾨学校機構本部事務局
1 National In stitute of Technology Anan College, 2 National In stitute of Technology, Headquarter

<要旨> Er3+を添加したLaOBrセラミックスナノ蛍光体は近⾚外線励起により可視光線を放出することから、蛍光インクや医療における⽣体バイオイメージングへの応⽤が期待されている。しかし、実⽤化するには発光強度が不⾜しているためその向上が求められている。本研究では、Er0.01La0.99OBrナノ蛍光体にLi+を添加することで、発光強度を向上させることを試みた。Er0.01La0.99OBrに添加するLi+量を系統的に変化させたところ、Li+を0.5%添加した試料は、Li+を添加していない試料と⽐較して4〜6倍程度の発光強度が得られた。

P-24

⾊素増感太陽電池⽤カーボン被覆TiO2ナノ粒⼦の作製及び性能評価Synthesis and performance evaluation of carbon coated TiO2 nanoparticles for dye- sensitized solar cells

橋本 渉太郎, ⼩⻄ 智也, 釜野 勝, ⾹⻄ 貴典, 藤原 健志, 鄭 涛
S.Hashimoto, T.Konishi, M.Kmano, T.Kohzai, T.Fujihara, T.Zheng

阿南⼯業⾼等専⾨学校
NIT, Anan College

<要旨> DSSCは、⾊素吸着によりTiO2が可視光まで感度の持った太陽電池の事で材料も安価で意匠性が⾼いという特性がある。⽋点として変換効率は、従来のシリコン型より低い事が挙げられる。本研究では、⾼表⾯積・⾼活性のアモルファス酸化チタンを⽤い、粒⼦径の⼩さいTiO2ナノ粒⼦を作製し、さらに、蒸気重合法を⽤い、TiO2の周りにカーボンを被覆させ、カーボンによる⾊素吸着とTiO2の触媒作⽤の両⽴により変換効率の向上を⽬的とする。

P-25

RPERS分光法の実⽤化に向けた増強ナノ構造の機械的堅牢性Mechanical Robustness of Nanostructures for Practical applications of RPERS Spectroscopy

⼭本 ⻘空 1, 井上 創太 1, ⽶倉 ⼤介 2, 安井 武史 3, 川崎 昌博 4, 川崎 三津夫 4, 南川 丈夫 3
S.Yamamoto 1, S.Inoue 1, D.Yonekura 2, T.Yasui 3, Ma.Kawasaki 4, Mi.Kawasaki 4, T.Minamikawa 3

徳島⼤学⼤学院創成科学研究科 1, 徳島⼤学⼤学院社会産業理⼯学研究所 2, 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所 3, 京都⼤学⼤学院⼯学研究所 4
Grad. Sch. Sci. Tech. Innov., Tokushima Univ 1., Grad. Sch. of Tech. Insd. Soc. Sci., Tokushima Univ 2., pLED, Tokushima Univ 3., Grad. Sch. of Eng., Kyoto Univ 4.

<要旨> ラマン散乱分光法は、低侵襲な⽣体測定法として研究されているが、得られるラマン散乱光の光信号強度が弱く、検出が困難であるといった問題点が存在する。この問題点の解決のために光信号強度を増強する光増強法が提案されている。我々はこの光増強法の新たな⽅法論としてリモートプラズモニック増強ラマン分光法(RPERS)を提案してきた。本研究では、RPERSの実⽤化に向けRPERSの特徴の⼀つである⾼い機械的堅牢性について検証を⾏った。

P-26

μmスケールの超⻑距離分⼦-プラズモンリモートカップリングによる増強ラマン散乱分光法の開拓Enhanced Raman spectroscopy with ultra-long-range molecular-plasmon remote coupling at μm scale

菅 勇⼈ 1, 井上 創太 2, 安井 武史 3, 川崎 昌博 4, 川崎 三津夫 4, 南川 丈夫 3
Y.Suga 1, S.Inoue 1, T.Yasui 3, Ma.Kawasaki 4, Mi.Kawasaki 4, T.Minamikawa 3

徳島⼤学理⼯学部理⼯学科 1, 徳島⼤学⼤学院創成科学研究科 2, 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所 3, 京都⼤学⼤学院⼯学研究所 4
Fac. of Sci. & Tech., Tokushima Univ 1., Grad. Sch. Sci. Tech. Innov., Tokushima Univ 2., pLED, Tokushima Univ 3., Grad Sch. of Eng., Kyoto Univ 4.

<要旨> ⾮侵襲的に分⼦を測定することが可能なラマン散乱分光法は、⽣体分野での応⽤が期待されている。しかし、信号強度が弱く検出が困難であることなど様々な問題がある。そこで我々は問題解決のため従来のプラズモニクスの枠組みとは異なるリモートプラズモニック増強ラマン散乱分光法(RPERS)という新たな光増強法が提案した。本研究では、RPERSの病理診断、術中診断への応⽤に向け、未解明であるRPERSの増強範囲の解明を⾏った。

P-27

リモートプラズモニック増強ラマン分光基板の化学的安定性の評価Chemical robustness evaluation of substrates for remote plasmonic-enhanced Raman spectroscopy

天野 泰志 1, 井上 創太 2, 安井 武史 3, 川崎 昌博 4, 川崎 三津夫 4, 南川 丈夫 3
T.Amano 1, S.Inoue 2, T.Yasui 3, Ma.Kawasaki 4, Mi.Kawasaki 4, T.Minamikawa 3

徳島⼤学理⼯学部理⼯学科 1, 徳島⼤学⼤学院創成科学研究科 2, 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所 3, 京都⼤学⼤学院⼯学研究所 4
Fac. of Sci. & Tech., Tokushima Univ 1., Grad. Sch. Sci. & Tech. for Innov., Tokushima Univ. 2, pLED, Tokushima Univ 3., Grad Sch. of Eng., Kyoto Univ 4.

<要旨> ラマン散乱分光法は、⾮侵襲な⽣体測定法として研究されている。しかし、ラマン信号強度が⾮常に弱く、検出が困難であるといった問題点が存在する。この問題点の解決策の⼀つとしてプラズモンを利⽤したSERSが⽤いられている。しかしSERSは分⼦と⾦属ナノ粒⼦の接触により増強効果が失活する。我々は光増強法の新たな⽅法論としてリモートプラズモニック増強ラマン分光法(RPERS)を提案する。本研究では、RPERSのバイオセンシング分野への応⽤に向けRPERSの特徴の⼀つである化学的安定性•堅牢性について検証を⾏った。

P-28

RPERSの分⼦-⾦属微粒⼦の⾮接触性の検証Verification of non-contact nature of molecule-metal particles in RPERS

宮本 翔太 1, 井上 創太 1, 安井 武史 2, 川崎 昌博 3, 川崎 三津夫 3, 南川 丈夫 2
S.Miyamoto 1, S.Inoue1, T.Yasui 2, Ma.Kawasaki 3, Mi.Kawasaki 3, T.Minamikawa 2

徳島⼤学⼤学院創成科学研究科 1, 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所 2, 京都⼤学⼤学院⼯学研究所 3
Grad. Sch. Sci. & Tech. for Innov., Tokushima Univ. 1, pLED, Tokushima Univ 2, Grad. Sch. of Eng., Kyoto Univ. 3

<要旨> ラマン散乱分光法は、⾮侵襲での測定が可能であるが、感度が⾮常に弱く、検出が難しいという問題がある。この問題点を解決するために光信号強度を増強する光増強法が提案されている。我々は新たな光増強法としてリモートプラズモニック光増強ラマン散乱分光法(RPERS)を提案してきた。RPERSは、銀ナノ粒⼦を円柱状のシリカで覆うことで測定分⼦と接触しない。本研究では、4-Aminobenzenethiolを⽤いて、RPERSにおいて測定分⼦と銀ナノ粒⼦が⾮接触であることを証明するための検証を⾏った。

P-29

Mie共鳴ナノ構造を⽤いた遷移⾦属ダイカルコゲナイド層状物質の電場増強分光Field-enhanced optical spectroscopy of transition-metal dichalcogenides using Mie-resonant nanostructures

福⽥ ⿓弥 1, 加藤 遼 2,3, ⽥中 拓男 2,3, ⽮野 隆章 2,3
Tatsuya Fukuta 1, Ryo Kato 2,3, Takuo Tanaka 2,3, Taka-aki Yano 2,3

1 徳島⼤院創成, 2 徳島⼤ pLED, 3 理研
1 Grad. Sch. Sci. & Tech. for Innov., Tokushima Univ., 2 pLED, Tokushima Univ., 3 RIKEN

<要旨> ⾼屈折率誘電体ナノ粒⼦はプラズモニックナノ粒⼦に代わる新たな可視光増強媒体として注⽬を集めている。本研究では、CWレーザーアニーリング法を⽤いてMie共鳴を有するシリコン(Si)ナノ粒⼦を作製する⼿法を考案した。さらに、作製したMie共鳴Siナノ粒⼦を⽤いて、単層⼆硫化モリブデン(MoS2)の電場増強分光を実現した。

P-30

分割リング共振器の電気磁気効果を⽤いた光磁界検出に関する研究Study on optical magnetic field detection using the magnetoelectric effect of Split-Ring Resonator

上野 颯真 1, ⾼畠 和起 1, 岡本 敏弘 1,2, ⼭⼝ 堅三 1,2, 原⼝ 雅宣 1,2
Sohma Ueno 1, Kazuki Takabatake 1, Toshiro Okamoto 1,2, Kenzo Yamaguchi 1,2, Masanobu Haraguchi 1,2

徳島⼤学理⼯学部 1, 徳島⼤学ポストLEDフォトニクス研究所 2
Fac. of Sci. & Technol., Tokushima Univ. 1, pLED, Tokushima Univ. 2

<要旨> メタマテリアルは⼈⼯的に設計されたメタアトム(メタ原⼦)を無数に集積して作られる⼈⼯物質で、メタアトムの設計次第では負の屈折率の実現など多数の分野での応⽤が期待されている。メタアトムの代表例として分割リング共振器(SRR)がある。SRRの特徴として磁気共鳴によって⾼周波の電磁波である光の磁界と相互作⽤を起こすことが知られている。本研究では、⼊射光の磁界によって励起された磁気共鳴によって⽣じる光散乱特性を明らかにすることで光磁界検出の向上を図った。

P-31

伸張グラフェンを⽤いた⾦属ナノ粒⼦の光学異⽅性誘起と制御Plasmonic anisotropy of metallic nanoparticles induced by uniaxially-stretched graphene substrates

⼭野 智⼤ 1, ⼩関 慎之助 2, 加藤 遼 3, ⽥中 拓男 3, ⽮野 隆章 1,2,3
Chihiro Yamano 1, Shinnosuke Ozeki 2, Ryo Kato 3, Takuo Tanaka 3, Taka-aki Yano 1,2,3

徳島⼤学理⼯学部 1, 徳島⼤院創成 2, ポストLEDフォトニクス研究所 3
Fac. of Sci. & Tech., Tokushima Univ. 1, Grad. Sch. Sci. & Tech. for Innov., Tokushima Univ. 2, Institute of Post-LED Photonics, Tokushima Univ. 3

<要旨> ⾦属ナノ構造は⾼感度光センサーなど様々なナノフォトニクスデバイスへの応⽤が図られており、その局在表⾯プラズモン共鳴(LSPR:Localized Surface Plasmon Resonance)波⻑の精密制御が求められている。本研究では、グラフェン平⾯内に⼀軸性応⼒を印加することによって、グラフェン上の⾦ナノ粒⼦のLSPRに異⽅性が⽣じることを⾒いだし、⾦ナノ粒⼦のLSPR波⻑の異⽅的制御を実現した。

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